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第538話 龐統士元 ~もうひとりの天才軍師の物語~

諸葛亮(孔明)と並び称される軍師、龐統。
今回は彼のエピソードをいくつか書いてみます。


孔明か龐統、どちらかでも部下にできれば天下を
統一できると言われていましたが
龐統はどちらかというとワリの悪い人物として
描かれています(特に三国志演義)。
顔や服装が良くないうえに皮肉ばかり言う…とか。
正史でも地味でもっさりしていたと記されています。

赤壁の戦いでは、曹操軍の船を鎖で繋いでしまう
「連環の計」を仕込むため敵陣に乗り込むシーンも
ありますが正史に赤壁の話題はさほど出てません。

どうやら最初は孫権に仕えていたようですが
色々あって劉備の部下になります。
人選眼の鋭い劉備も、はじめは龐統の才能に
気づかず彼を田舎の県令にしてしまいました。

劉備に信任されてからは蜀の攻略を強く勧めます。
上・中・下3種類の策を提案して、劉備はそのうちの
中策(手近な関所から奪う)を取ります。
上策が成都急襲、下策は退却防衛だったので
形の上だけでも劉備に戦略を決めてほしかったと
考えていたようです。

劉備軍はおおむね順調に進軍を続けます。
ある時、戦勝の宴会で劉備が
「今日の宴は楽しい」とつぶやくと
龐統は「人の国を奪って楽しいのですか?」と
皮肉で返し、劉備を怒らせてしまいます。

劉備はすぐに後悔して龐統を呼び戻しますが
ツンデレ属性をお持ちなのか素直に謝れない。
「…先ほどはどちらが間違っていたのかな」と
言う主君に対し「お互いさまですよ」と返答。
二人は大笑いしたそうです。

龐統の最期は意外と早くやってきました。
劉備が本拠地・荊州でお留守番の孔明の進言を
よく聞くことに嫉妬して、無理に軍を進め
敵の武将が彼を劉備と勘違いして射殺したのです。
正史では城を落とすのに1年近くかかり
流れ矢に当たって亡くなった、とあります。
頭脳明晰で人の心を動かすことが得意ながら
兵を指揮する才能には乏しいという評がつきました。

小説などではえぐいブラック軍師という印象が
強い龐統ですが、史実でどれほどダークな策略を
見せたか?というと中々思い当たらないです。
むしろ人物を育てたり評価したりすることが得意で
ほめることにより相手のやる気を出す、というのが
彼のやり方だったようです。

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