第519話 英雄伝説Ⅲストーリーダイジェスト最終章（17）

○エスペランサーと泥棒と　
ジュリオはデュルゼルにエスペランサーを返そうとした。

ジュリオ「デュルゼルさん。これ、お返しします。
これはデュルゼルさんの剣です。やっぱり
デュルゼルさんが持っているのが一番だと思います」
デュルゼル「俺には資格がないと説明しただろ」

ジュリオ「ルード城を。世界を守ったじゃないですか。
ボクはデュルゼルさんのほかに、この剣を持つのに
ふさわしい剣士はいないと思います。」
デュルゼル「ありがとうよ…この剣はもらっておく」

デュルゼルはエスペランサーを受け取った。

馬車の準備ができるまで、ジュリオとクリスは
噴水の上で遊んで待つことにした。

ジュリオ「じゃんけん、ぽい！」
クリス「なんだか悔しいわね」

しばらくするとなぜかグースとシャーラたちが現れた。
どうやら城の宝に手をつけようとして失敗したらしい。

グース「わざわざ城の中を
もう一度調べ直したのになんで宝がねーんだ」
シャーラ「村に帰るんだってね。気をつけて帰るんだよ
あんた達との旅は最高に面白かったよ」

クリス「グース！」
グース「なんだよ？」
クリス「ウドルの国境で女の人を口説いていたことは
話してないからね！」

グース「げっ。やべぇ、逃げよ」
シャーラ「いいこと聞いた。これでまた当分のあいだ
グースはあたしに頭が上がらないね」

グースとシャーラ、ワイルドキャット団が
走り去るのを見送る二人だった。


Tips - アンビッシュのアルフレッド王 -
時々お話の中に登場するアルフ王を覚えていますか？
道を間違えた上にジュリオたちに空腹を見抜かれて
乾燥麦を分けてもらうなど変なオジサンと思われたり、
ガルガ討伐戦では総司令ながら最前線で戦ったり、
アンデラではジュリクリを温かく迎えたりした王様だ。

彼は気さくで文武両道、国民からも慕われている。
ティラスイールでこれだけ支持される元首は珍しい。