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第120話 『碓井と彼女とロクサンの。』

たまには読書関連の記事も書いてみます。
私が昔住んでいた場所が舞台のラノベなので、個人的には
どストライクな内容なのでしたが、いかがでしょう?


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「碓井と彼女とロクサンの。」
安中市(群馬県)と軽井沢町(長野県)の少年少女たちが
廃止された路線に伝説の機関車EF63(ロクサン)を再び
走らせようとする、そんなお話です。
読了したのは半年前ですが、記事にしてみますね。
またもや鉄道の記事ですが、私はいわゆる鉄オタでは(ry

安中市立松井田高校に通う主人公「志賀真」。
ある日、アルバイト先の碓氷峠鉄道文化むらで
機関車から降りてきた美少女「浅間夏綺」
運命的な出会いを果たす。

明るく活発で爽やかな雰囲気の夏綺。
彼女はここで機関車「ロクサン」の運転練習をしているのだとか。

数日後。真は入部する部活選びに困っていた。
そんな中、制服姿の夏綺が誘いを掛けてくる。
碓井観光開発コンソーシアム・女子学生鉄道プロジェクト。
通称『しぇるぱ部』。

※略称の由来はロクサンの別名が「峠のシェルパ」だったから。
横川ー軽井沢間は国鉄一の急こう配を誇り
列車は機関車EF63の牽引がないと登れなかったのである

この組織は、1997年に廃止されたこの路線区間を復活させ
碓井を素通りしてしまう高速道路や新幹線に対抗する、
そして周辺地域の観光を再び活発にしよう!というもので
彼女はこのしぇるぱ部に参加しているメンバーの一人だった。
女子しか入部できないはずの、このプロジェクトに
何故か真を勧誘しようとする夏綺。
キラキラした性格の彼女に魅力を感じた主人公は
鉄道資料館、しぇるぱ部の部室の扉を叩くのだが・・・?
そこにはあまりにも個性的な女の子たちが3人も。
しかも不思議なマスコットまで置いてある。

名門・軽井沢女子高校のお嬢様で、高飛車かつ
男嫌いなしぇるぱ部の部長「白鳥 明日香」。

横川の有名釜めし屋『は』ぎのやの娘で、常に何か
たくらんでいそうな表情の眼鏡っ子「萩野 朱鷺音」。

鉄道に関しては男子のマニアも真っ青の熱意を持つ
軽井沢女子高のメカニック担当「丸池 みすず」。

そして釜めし型の着ぐるみマスコット「かまめっしー」
(※原案:萩野先輩)。

予想通り、部員の少女たちにからかわれまくる真なのであった。

かまめっしーの着ぐるみの人か、予備の機関士か。
二者択一の選択肢を迫られて大いに困惑するが、
今回の勧誘が夏綺の歎願によるものであることを聞かされて
主人公は「機関士候補」の道を選ぶことに。
しばらく前に練習生の女子が抜けてしまった、という事実も
こちらの道を選ぶきっかけの一つとなった。
さっそくシミュレーターによる訓練が始まったが、
真の運転技術はいつまでたっても上達しない。
教官にも「お前に夏綺のような才能や根性はない」と言われる始末。
暑苦しい着ぐるみ役への転向か、それともしぇるぱ部をやめるか?
落ち込む真の前に、またも明るい表情の夏綺が現れる。
彼女は「ある場所」に主人公を連れて行くのであった。

二人が向かったのは、軽井沢の端にある踏切の跡地。
ここで「自分の夢」について語りだす夏綺。
彼女の夢は機関士やプロジェクトの成功だけではなく
廃止になった路線を再度つなげることで
横川のロクサンたちと、軽井沢に取り残されたロクサン二号機を
織姫と彦星のごとく再会させよう、というもの。
「こんなこと話してもまともに聞いてくれる人なんていないよね?
以前、一人だけ協力すると約束してくれた子はいたんだけど…」

夏綺の純情で情熱的な思いに心を打たれた真は思わず言う。
「僕も、約束の二人目の相手になれない・・・かな」
その声を聞いて、突然おもしろそうに笑いだす夏綺。
「この夢のことは私たちだけの秘密だよ!」
新たに意気投合する二人。
夏綺(通称なつきち)と真の厚い友情が芽生えた瞬間だった。

六月、しぇるぱ部では碓氷峠プロモーションビデオの撮影が始まる。
白鳥部長の配役は容赦のないものだった。
なつきちの役目はゆるキャラの「かまめっしー」。
そして中性的な顔立ちの真は、ある弱みを握られ
PVの主役として女装させられることになってしまう。
着ぐるみの蒸し暑さでふらふらの夏綺と、今にも泣き出しそうな真。
それでもPVは無事完成。ネットでも大人気を収める快挙を遂げた!!

しかしこの件を知り激怒する人物が。
松高の生徒会長を務める厳格な姉「志賀葵」、その人である。
弟の行動は実家と高校の名誉を傷つけると言い放ち
「女子の部活を続けるなら、斬ります!」とばかりに
日本刀を振り回し、真を一晩じゅう追い回す始末。
そして弟の脱退がなければ、しぇるぱの活動を停止させると
部員たちに警告するのである。
巧みな謀略家・萩野先輩の必死の説得もあえなく失敗。
会長の暴挙に困惑する松高サイドの部員たち。
プロジェクトは意外な形でピンチを迎えてしまう・・・。

翌日のこと。
学校の前に突如として現れた白鳥部長。
みすずの制止も聞かず、もの凄い声で葵を怒鳴り散らす。
「志賀葵、今日はお話があって参りましたわ!」
「何を言う・・・我が校の規律を乱そうとする不埒者!!」
恐ろしげな眼差しで校庭に向かう、生徒会長の葵。

…雷鳴鳴り響く中、龍虎あいまみゆる
このまま二人が衝突を続けたら、たまったものではない。


周囲のみんなが必死の覚悟で両者をなだめ、
萩野先輩は悩んだあげく「トップ会談」を提案する。
(このあと過労で倒れてしまう萩野先輩であった)
嵐の様な大雨の中、鉄道文化むらで会談が行われる。
双方(白鳥VS葵)は一歩も譲る様子はなく、
しぇるぱ部の存続はますます微妙になってきた・・・。

その時、事件は起こった。
豪雨の影響で複数の土砂崩れが発生し
養護学校の子供たちと、その引率者であるみすずが
熊ノ平周辺で取り残されているのだという。
「熊ノ平」はたびたび事故や災害が起こったことで有名な場所。
一同が頭を悩ませる中、風雨はいっそう強まるばかり。
みすず達が土砂崩れに巻き込まれる危険性も高まってきた。
もはや警察や消防を呼ぶ時間はない。

その時、白鳥部長が心強い提案をする。
廃線となった区間に「EF63」を走らせ、直接現地まで
向かってしまえばいい、というのだ。
だが豪雨の中、誰がロクサンに乗って向かうというのか?
そのうえ用意できる電圧は操業当時のわずか半分である。
最低限の編成で向かえば、行けない事もないのだが…。
取るものもとりあえず準備を始める関係者のみなさん。
運転役に名乗り出たのは「なつきち」こと夏綺であった。
「『'97年9月30日。伝説の夜を知らない
子供たちが、碓井の歴史を作り上げていく』
そのために私たちはここにいるんです!」

しぇるぱ部のキャッチフレーズを大声で叫ぶ、なつきち。
真も列車に同行し、前方の安全を確認する役目を担うことになった。
「僕だって、たくましく強くなりたいんだ」
反対する姉に向かい、そう反論する主人公でした。

皆の努力のおかげで救出作戦の準備は整った。
しぇるぱ部の部員や職員たちが見送るなか
ロクサンが率いる列車は動きだし、碓氷峠を後にする。
果たして二人は任務を達成することができるのか。
孤立したみすずや子供たちを救助できるのか?

🌟感想🌟
◎鉄道について知らなくても楽しめる
鉄道ものラノベと聞くと、我々はどうしてもマニアックな内容を
想像しがちなもの。
本作品は主人公と少女たちのしぇるぱ部の日々の出来事(と事件)を
中心に描いた「日常系作品」といえるでしょう。
電車に関する専門用語も、主人公らの話題になにげなく出てくるなど
自然な形で説明されているので安心です。
もちろん、登場人物が個性的すぎるのは当たり前。
それぞれの名前さえ覚えてしまえば
読んでいて混乱することはないでしょう。
主人公と夏綺の出会いから、熊ノ平救出作戦の顛末まで
まるで本のページを閉じるのが惜しいぐらいの好内容でした。
子どものような性格ながら芯はしっかりしたメインヒロインや
主人公の姉・志賀葵&白鳥部長の見事なお嬢様っぷり、そして
整備担当のみすずさんが発するマシンガントークも見どころです。
しぇるぱ部のみなさんの波乱あふれる(?)毎日を
ぜひ、読んで楽しんでみてください。
バーニア600氏の描く美麗なイラストも魅力ですが
それは実際に本を手に取って見ていただければ。
・・・ここに掲載するのもいろいろと問題があるので。

◎友人でも恋人でもなく、『相棒』として
主人公の志賀真は、いたって普通の高校生というイメージ。
ラストの救出作戦でもEF63を運転する夏綺の「サポート役」でした。
対する夏綺(なつきち)は純情で人懐っこい女の子です。
積極的で嫌みのないさわやかな性格のヒロインといえるでしょう。
そんな二人は相性がバッチリだったようで
お互いの距離は次第に近くなっていきます。
裏方に回りがちな主人公がまさか男の娘…女装までさせられるとは
驚きでしたが、大事な局面ではしっかりと意見を通し
そして夏綺を守るのが真のいいところです。
互いに好意を持つ二人は、最後に「相棒」として収まる様子。
最近の作品にありがちなラノベ主人公とは違います。
こちらについても実際に読んで詳細を知ってほしいですね。

◎物語の舞台はどんなところ?
本作の舞台「碓井」は群馬県の西端にあります。
長野県軽井沢市と隣接する、安中市(旧松井田町)横川周辺のこと
…と思っていただければよろしいでしょう。
この二つの市にまたがる峠が「碓氷峠」です。
ラノベの通り、横川ー軽井沢間はかつて列車が運行していました。
それが1997年に廃止されたわけで。
廃止の直前には多くの鉄道ファンが訪れて、別れを惜しんだ…
これもラノベの本文にあります。ごめん。
私も小さいころ、この区間に何度か乗車したことがありますよ。
気圧の差で耳がきーんとなるほどの高低差です、本当。
ラノベではしぇるぱ部が活躍する「鉄道文化むら」にも
ぜひ一度おいでいただければ幸いです。
なお本作に登場する「かまめっしー」はラノベの創作キャラです。
真と夏綺さんの通う、松井田高校は実名で存在しますが。

夏綺さんは外見も美しい、超美少女として描かれています。
あるサイトの読者レビューに「群馬にこんなかわいい子はいない」
と批評されていましたが、
確かに軽井沢の人々のほうが都会的な顔立ちで、ファッションも
優れているかもしれない、とは思うのです。
実際、作中にも松井田高の生徒たちが軽井沢の
女子高のお嬢様たちをやっかむ描写があったりして。
わずか数十分で通行できる碓氷峠をはさむだけで
これだけの差を感じてしまうのは地元民として悔しいかな?

しかし、夏綺さんの性格は見事に碓井っ子を表現していると思う。
群馬の…特に碓井の子どもたちは純粋でいいやつばかりだぞ!!

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